ゼロメートルからの山岳展望 南アルプス南部、北アルプス北部

 最近空気が澄んで遠くまで見える事が多いので、山好きとしてはついつい遠くの山に目が行ってしまいます。

 朝の散歩などで撮影した山の写真で、私の住んでいる濃尾平野ゼロメートル地帯から南アルプスの山岳が見えるのかどうかと、北アルプスは槍が岳の北どこまで見えるかのチェックを行ってみました。(ちなみに撮影ポイントは濃尾平野西部、ゼロメートル地帯の川の堤防です。)

東方 恵那山のずっと右、猿投山の左に、南アルプス赤石山脈)の山塊確認 
9月24日

 恵那山の右側にみえる山並みです、猿投山(さなげやま、濃尾平野の東の端にある)の左に、南アルプス赤石山脈)の盟主赤石岳の山塊を確認。

南アルプス拡大 赤石山脈の盟主赤石岳(3121m)、荒川岳(3083m)を確認

 赤石岳の山塊はちょうど手前の山が切れるところにありよく見えます。一方荒川岳は矢印の所、手前にある山並みの上にちょこんと頂が見える程度です。ちなみにこの辺の南アルプスの山岳は長野県(手前)―静岡県(奥)県境に並んでいて、リニア新幹線荒川岳の北(荒川岳赤石岳間の距離相当ぐらい北)で南アルプス主稜線を貫いたあと、大断層である中央構造線を横切り伊那谷の飯田へ出るという計画です。リニアが通る最も標高の高い場所になります。ですのでトンネルに湧き出た湧水(本来大井川沿いに静岡へ流れ下るべき水)が長野県側、山梨県側双方に流れてゆく事が懸念され、静岡県の強い反対にあっているわけです。

猿投山の右に南アルプス南部の山塊 10月11日

 聖岳(3013m)は猿投山山塊の上にちょこんと頂を見せています。その右には南アルプス最南部の上河内岳から光岳への山を確認出来ますが、この日は雲があり山の同定は容易ではありませんでした。

南アルプス南部 上河内岳(2803m)、茶臼岳(2604m)、加加森山(2419m)、
光岳(2591m)、中ノ尾根山(2297m)を確認 10月16日

 南アルプスの最南部です。 中ノ尾根山より右で確認出来た山は、三河(愛知県東部)の茶臼山などで、南アルプスの山々はこの写真に写っているものまででした。

北アルプス方面 槍が岳よりも北の山岳はどこまで見えるか?

手前にある御前山が槍が岳に近い山々を隠しているのでそのさらに左奥に注目

 御前山は御嶽山を取り巻く前山の一つで、前山の中では一番西に位置します。標高1647mと高く、ちょうど笠が岳、双六岳などの北アルプスの山々を隠しています。

御前山の左に薬師岳黒部五郎岳確認

 御前山の左のあたりが見えている写真で確認したところ、奥にある薬師岳黒部五郎岳を確認。いずれも日本海に注ぐ黒部川の源流域に並ぶ日本百名山に選ばれている名山です。こんな所まで見えるのかと驚きました。

 これで北アルプス飛騨山脈)では、北から薬師岳黒部五郎岳槍ヶ岳山塊(槍が岳、大喰岳、中岳、南岳)、穂高岳山塊(奥穂高岳西穂高岳))を確認。続きで乗鞍岳御嶽山はよく見えます。中央アルプス木曽山脈)は主要山岳のすべてが見えます。これらに加えて、今回さらに南アルプス赤石山脈)南部の山岳(荒川岳赤石岳聖岳、上河内岳、茶臼岳、光岳、中ノ尾根山あたりまで)が濃尾平野ゼロメートル地帯から見えることを確認できた事になります。

 これから季節が巡って山が白くなってきたらまた違った風景が見えるのではないかと楽しみにしています。