稲刈り 田の生き物の備忘録

ハクビシンの足跡 もち米の田の稲刈りの時にみつけたもの

 もち米は普通のうるち米と交雑しないように、集落の住宅地に残された小さな田で作っています。ナゴヤダルマガエルやヌマガエルなどがいるので、ヘビやイタチが出入りしていることは知っていましたが、ハクビシンも来ているとは知りませんでした。

ハクビシンの足跡 その2

 ハクビシンは我家の納屋に侵入して糞だらけにしてくれた事があるのでこの辺にいることは知っていましたが、最近はもち米の田のまわりもスズメが巣作りに困るようなモダンな住宅になったので、もういないだろうと思っていました。モダン住宅の何処かに安住の地を見つけたのかもしれませんね。

タヌキの足跡 ナゴヤダルマガエルがたくさんいる田で

 これはナゴヤダルマガエルがたくさんいる田で見つけたタヌキのあしあと。ツメ跡が特徴。別の田の畦のタメグソも順調に増え続けているので、タヌキさんたち食料には困ってないものと思います。

ゴヤダルマガエルがたくさんいる田 稲刈りのあと

 今年は昨年よりまたナゴヤダルマガエルの数が増えたと思います(ナゴヤダルマガエル絶滅危惧種ですのでうれしいことです)。この田で100匹近くいるのではないでしょうか。南に住宅、東の畦にジンジャーが繁茂、西の畦は私のええ加減な草刈りでいつも草が茂っていて日陰があり、多分これらが隠れ家になっています。また住宅沿いの日陰に柔らかい田の土をあつめて盛ってあり、上に黒マルチシートを緩く掛けてあるので、これまた真夏に温度の低い隠れ場所があることなどが良いのかもしれません。

 さらにこの田はレンゲ農法の2年目ですが、レンゲ農法の場合カエルがまだ土に潜ってない10月下旬に耕してレンゲを蒔き、次に耕運するのは5月の田植え前。その頃にはナゴヤダルマガエルは越冬から目覚めて田の土の中から出てきているので耕運による事故にあうことが少ない事などが、数が増えている理由かも知れません。

稲刈りで追い出されたナゴヤダルマガエル 背にすじが無いタイプ

 稲刈りで出たわらの裁断片の上で。

住宅沿いの黒マルチの上へ退避したナゴヤダルマガエル すじ(緑条)のあるタイプ

これまたすじ(白条)のあるタイプ

 コンバインが近づくとその振動で逃げ出していきます。たくさんいるので作業の後に写真でもと思っていると、作業が終わった頃にはあんなにたくさんいたのに見つけるのが大変です。わらの下やいろんなところに隠れてしまっています。この写真の子たちはコンバインを止めて稲刈りを中断して撮影。

逃げ出してくるカエルやイナゴを狙っているのも寄ってきます

 チュウサギ コンバインの運転席から撮影

 このときは1羽でしたが、多いときは10羽ぐらいがコンバインのまわりで飛び出してくるカエル、イナゴなどを待ち構えています。カラスやセキレイの仲間も来ます。写真上の方の田はバインダー(コンバインの様にわらを切り刻まない)で刈り取られた隣の田で、稲わらを家業の花卉栽培に使用しておられます。我家でもわらを少量ですがそのまま残して畑に使用しています。

今年はどこも泥田でした。ご近所の別の農家さんの田んぼ(刈り取り後)です。

 サギやケリがカエルやイナゴを探しています。田の水たまりはアキアカネの産卵場所になります。卵は孵化寸前まで成長した後春まで休眠。春になり、水が入り代掻きされると孵化し、ヤゴになり、成長した稲で羽化、夏の間鈴鹿山脈や養老山地で過ごしまた今頃里に戻って来て産卵。いつまでも変らない田での営みを続けて生き物たちと付き合えたらなあと思っています。