雨の来る西の方向。地平に黒く養老山地。ここ数日雲が多く朝日を拝むことが出来ていません。
中央に横たわる養老山地。左奥に重なるのは鈴鹿山脈。左の鉄塔の左右に藤原岳・御池岳。
晴れていれば背後に木曽山脈が見えるところ。本日はいまにも雨脚が降りてきそうな墨流しの空。
今年の米作りログ
10月12日~14日に稲刈り、16日~20日で乾燥・もみすりをして玄米にし、27日に地元の米問屋に出荷。並行して、24日、26日、29日にレンゲの種まきをして来年の米作りの準備。このあとカエルたちが冬眠に入っていなくなる11月頭~中旬に畦の草刈りをすれば、来春までレンゲの成長を時々観察するのが田んぼの仕事になります。
今年のお米の収穫量は化学肥料を使っていた従来農法の一昨年に比べて9割程度でした。昨年はレンゲ不作で従来農法比7割5分程度でしたのでだいぶ改善。今年はレンゲ不作対策として、レンゲと共生する根粒菌を一緒にまいたり、発芽率を上げるために種に傷をつけて田起し直後のまだ湿気がある内にまいたりした対策が効を奏してレンゲがまずまずの出来でした。一方でどんなに茂っても面積当たりのレンゲの茂る量には限界があると考えて、苗を植え付ける密度をこれまでの75%程度に抑え、一苗あたりの面積を広くして、養分と日光が良く行き渡るようにしてみました。結果、分けつが旺盛になり、株が太くなって秋に倒れる事がほとんど無くなり、一株当たりの収量もレンゲ不作の昨年の1.6倍、従来農法の一昨年の1.2倍になりました。植え付けた苗の総量は75%だったので、総収量は昨年の1.2倍、一昨年の0.9倍となっています。
収支的には、従来農法に比べて総収量は1割減りましたが、JAから購入する苗の総量の減少、レンゲの種は化学肥料の4割程度のコストであること等で損得ほぼ相殺している状況です。この後の課題としては、今年の収量を同じやり方で持続できるか(再現性)のチェック、レンゲの種の自家採種の可能性の検討、などがあると考えています。
それ以上に、個人的には、春先にレンゲ畑とそこに出入りする生き物たちを楽しめること、絶滅危惧種であるナゴヤダルマガエルなどの生息数が増えて賑やかな田んぼになっていること、などがうれしい成果です。