東雲(しののめ)千里をはしる

 日の出が遅くなり、東天が明るくなってくる様を見ながら散歩することが多くなってきました。稲刈りの前までは田回りを一つの目的にしていましたが、稲刈りも終わり今や純粋に早朝散歩です。東天が明るくなってくる様子を、古人はしののめ(東雲)と名付けていますが、この東雲が結構変化に富んでいます。と言ってもコントラストのないうっすらとした模様なので注意して見ていないと見逃します。この模様が直接には見えない遠方の山岳の影ではないかと興味を持ってみているのですが、事はそう単純ではなく東方の雲、特に東方洋上の背の高い雲が絡んでいそうで、山の影を分離して同定するにはもう少し経験と工夫が必要です。

 今朝は静岡方面に雲が湧くという予報だったので、その雲の影を見るつもりで観察しながら歩きました。

今日の東雲 10月31日午前6時3分

 見たまま。この中に陰影があると言われても・・・。気をつけているとどことなく陰影があるように見えます(!?)。

今日の東雲 コントラストを調整して影を強調 (右方向が南)

 放射状の複数の薄い影がわかるでしょうか?このような影が東雲の中に隠れていました。影の焦点に太陽、その途中に影を作っている物体があるはず。遠くの山ではないかと思ってやっていますが・・・

今朝の西の空 10月31日午前6時5分

 西の空には満月過ぎ月齢16.1の月が有明けの月になってかかっています。低いところを見ると何やらこちらにも放射状の縞模様が・・・

今日の西天 コントラストを調整して影を強調 (左方向が南)

 確かにこちらにも放射状の影がありました。しかも東天の影と対応していると見て良いようです。東の遠方の物体の影が、濃尾平野上空を通過し、養老・鈴鹿の方向へ伸びているということを確認できた事になると思います。千里とは言いませんが、数百kmの長さの影です。

地平に見える雲が作る影 午前6時18分

 影を作る候補としては背丈の高い雲が第1候補のようです(残念ながら)。今朝、日の出後に見えた実際の雲の影です。

上の写真の続き

 空の低いところに続いていて、さらに右は鈴鹿の山の端に達していました。

 元々の目的は、私の住んでいる所からは直接には見えない高峰を、影で観察するという結構マニアックなものです。候補としては富士山、南アルプス北部の高峰/北岳間ノ岳農鳥岳塩見岳などですが、雲の作る影との分離が課題として明らかになりました。気象庁のひまわり衛星の画像などを活用する必要があるのかも知れません。楽しくなってきました(やっぱりキチ(天キチ、山キチ等)!)

今日の日の出 午前6時23分

今日のアクシデント モズとの遭遇

 東雲を写していたら突然のけたたましい声。散歩道沿いには五羽ほどのモズがテリトリーを持っています。この子はその中の一羽です。暗い内からの散歩なので、黄色いウインドブレーカーを羽織っているのですが、目立って気に障ったのでしょう、申し訳無い。