虫 いろいろ 2023年4月中旬

 この間、暇があるときには、ほったらかしにしていた剪定枝の処理を行っています。その最中や、休憩中に見かけた虫をいくつか。

褄黒豹紋(ツマグロヒョウモン)雄

  豹柄の模様をつけた少し派手な蝶。毎年我家の畑のあたりを舞っています。モンシロチョウより少し大きい蝶です。雌の前翅の上のふちに黒いくまどりがあり、それが名前の由来です。今年は雌はまだみかけていません。

翅を広げたところ 雄

 幼虫の食草はスミレ類。なかなか自己主張の強い赤いラインのはいった黒いボディと独特のとげとげをもつ毛虫で、最初見た時にはさすがにぎょっとしました。鉢植えのビオラにいたりします。我家でも良く見かけたのですが、数年前に奥様が庭にあったスミレを、他の雑草分類の草と一緒に退治してしまって以来、ここしばらくお目にかかっていません。今度道端に生えているスミレをもらってきて、庭に呼び戻したいと思っています。

燕蜆蝶(ツバメシジミチョウ)雌

 最近大和蜆(ヤマトシジミ)とは違う種であることを知った蝶です。畑には結構この種がいることがわかってきました。翅の外側は白っぽく、後翅のオレンジの模様と、その近くの突起が特徴的です。

大和蜆蝶(ヤマトシジミ)雌

 昔からよく見かけていた蝶なので、小さな灰色のが飛んでいるとヤマトシジミだと思っていました。燕蜆蝶と違って。翅の外側はわりと濃い灰色で、黒い斑点が翅の端に沿ってたくさんあります。オレンジ色の斑紋や突起はありません。カタバミが食草という事なのですが、昨日の田んぼ巡検で見かけたカタバミは、ほとんどすべてが外来種のオッタチカタバミだったので、この子たちの食料事情が少々心配になってきました。

ハルジョオンの花にとまる褄黒金蠅(ツマグロキンバエ)

 李(スモモ)の木の下のハルジョオンのお花畑で、咲いている花の五個に一個ぐらいの割合でこの蠅がとまっています。私のカメラではクローズアップもこの辺までですが、複眼の縞模様が美しいハエです。蠅の仲間は人さまにあまり好かれませんが、植物の受粉に大きな役割を果たしていることがわかります。

なにかが翅を広げてとまっている?何でしょう

 春紅葉の種でした。妙に昆虫っぽいです。

 ずいぶん昔になりますが、望遠鏡で月を見ていた時に、くるくる回りながら月面を通過してゆく楓類の種のシルエットを見たことがあります。一瞬、UFOか!と狼狽しましたが、種とわかった時には、人知れず夜空を飛んでいる植物の種もあるのだなあと不思議な感覚にとらわれたことを覚えています。もう一度見てみたい光景のひとつです。

 

撮影機材:EOS Kiss X9, EFS18-55mm Zoom.